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憲法(人権)

カード 51枚 作成者: かずとし (作成日: 2014/10/18)

  • 国民投票制はどのような構成で憲法上許されているか。

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  • 1

    国民投票制はどのような構成で憲法上許されているか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 全文1条、43条にいう代表民主制との関係が問題となる。そもそも代表民主制が原則となったのは、多数決原理に支配される直接民主的制度は少数者の権利自由保障を害しうるし、自由な討論評決を通じた民意の統合、統一的な国家意思の形成には代表民主制が不可欠であるから。 よって国民投票制のような直接民主制的方法は96条、95条、79条2項のように明文ある限り認められると解する。 ただ国家意思形成の参考という趣旨の国民投票は、国会意思を法的に拘束しないので、立法政策に委ねて良いと解する。

    解説

  • 2

    人権保障に対する制約の、違憲審査基準、審査要素について。

    補足(例文と訳など)

    • あくまでモデル。判例を参考に自分の基準を定立できるのが望ましい。

    答え

    • 要素としては、制約の①目的、②手段の適合性、③必要性、そしてセーフティネットとして④手段の相当性をもって判断する。 厳しい方から、「厳格な審査」①必要不可欠な目的②実質的関連性③LRA無④過剰、過少でないことが合憲要件。 「LRAの基準」①目的の重要性②実質的関連性③LRA無④過剰でないこと、「実質的要件」①〃②〃③必要なし④〃 「合理的基準」①目的の正当性②合理的関連性③必要なし④〃 ※人権同士の衝突ケースは失われる利益と得られる利益の比較衡量とする「緩やかな基準」があるが、違憲審査基準とは民主政への介入である一方で旧式のかかる比較衡量における裁判官の恣意排除のため生まれたもの、この沿革からして裁判官が仲介人の域を超える国対国民のケースでは用いるべきでない。 ※A憲法上の保障の有無・程度B制限の有無・程度・態様C立法裁量の有無・程度 により審査基準の厳、緩を決する。

    解説

  • 3

    法人の人権共有主体性が認められるか。

    補足(例文と訳など)

    • ※個人の権利として発達してきた選挙権、生存権、人身の自由は自然人にのみ認められる。 精神的自由は各法人の固有性格(テレビ局なら表現の自由は当然認められるので問題とならない)、経済的自由は、法人が元来司法上の権利義務主体となっていきたい上当然認められると解する。

    答え

    • 人権は個人に生じる権利で、自然人のみが主体となるとも思われる。 しかし法人は社会において自然人と同じく活動する実体で、現代社会における重要な構成要素。さらに法人の活動は自然人を通して行われるので究極的には自然人に帰属するのだから、法人にも権利の性質上可能な限り、人権保障が及ぶと解する。(八幡製鉄事件判決)

    解説

  • 4

    法人に政治活動の自由は保障されるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • まず人権共有主体とされるか、(省略) では精神的自由は認められるか。法人の実在性を重視すれば法人自体の外面的な精神活動を観念できるし、法人も日本国の構成員であるので自然人と同程度の保障を認めても、国民主権原理に反しない。 しかし①法人は現代社会において強大な経済的・社会的影響力を有する以上、法人に自然人と同程度の政治活動の自由を認めれば、相対的に自然人たる個人の政治的影響力を弱め、国民主権の建前を崩す危険を生じる。②さらに法人とは人権保障をうける自然人を内包する。 とすれば自然人、とりわけ内部の自然人の政治活動の自由を侵害するような法人の政治活動の自由は認められない。 ※政治献金と思想信条の自由について私人間適用された判決では ①法人の目的性質②法人目的と献金など具体的行為の関係③構成員に求められる協力内容、程度と、侵害される権利事由の性質の衡量 をもって決する。(民法34条の解釈を通して判断) ①任意加入か、強制加入か。営利法人か非営利法人かなど。

    解説

  • 5

    外国人の人権共有主体性が認められるか。

    補足(例文と訳など)

    • 人権が認められるからと言って憲法上の権利が保障されるわけではない。
    • ※「何人も」との明記あれば外国人に保証されるという画一的基準をたてる見解があるが 22条2項国籍離脱の自由を外国人に求めることになり妥当でない。

    答え

    • 外国人にも人権保障が及ぶかについて、第3章の表題を「国民」としているため問題となるが、そもそも憲法上の要請は、98条2項の国際協調主義、そして国際人権規約の批准にかんがみれば、外国人に人権保障を及ぼすことを規定しているといえる。 そこで問題となる当該権利・自由が具体的にいかなる個人や社会と関わって憲法上どの程度保護されるべきかを検討し、その性質上日本国民のみを対象とされていると解されるものを除き等しく保証が及ぶと解する。(マクリーン事件判決)

    解説

  • 6

    外国人は選挙権を保障されるか。地方選挙権についてはどうか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 外国人の人権共有主体性について(省略) 選挙権は、国民主権原理のもと国民が自己の属する国の政治に間接ないし直接に参加する権利、であり性質上、国民のみに認められていると解す。 よって外国人への保障は国政選挙、地方選挙を問わず憲法上みとめられない。 ◎では地方選挙権について法律で外国人に認めることは許されないか。 思うに地方選挙権をさだめた地方自治についての憲法上の規定は、地方自治の重要性にかんがみ、その住民の日常的生活と密接な関連をゆうする公共事務は、住民の意思を反映するため、その区域の地方自治体の処理に任せるとこととし、これを保障することが本質といえる。 ならば外国人でも 居住する区域の地方公共団体と県密な関係を持つにいたった外国人「定住外国人」については、その意思を地方公共団体の公共的事務の処理に反映させるべく、法律を持って地方選挙権を付与することは憲法上の意思に反せず許されると解する。(判例)

    解説

  • 7

    外国人に政治活動の自由が認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 外国人の人権共有主体性(省略) 思うに政治活動の自由は21条1項より政治的表現の自由として、精神的自由権の一種と認められ、ゆえに権利の性質としては外国人にも保証されるといえる。 しかし政治活動の自由は参政権の行使にかかわるものであり、我が国の政治への不当な干渉につながりかねない。 そこで外国人の政治活動に自由は我が国の政治問題に対する不当干渉にならない限度で認められると解する。 マクリーン事件判決:我が国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼす活動など、外国人の地位に鑑みこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保証が及ぶ

    解説

  • 8

    外国人に生存権(25条)の保障が認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • まず外国人の人権共有主体性について述べる。 そして生存権の性質として、国民主権を害するものではないので、保証されるべきとも思えるが、そもそも生存権は国家に対して積極的施策を請求する権利で、後国家的権利。さすれば外国人は母国の生存責任の中にあるといえ、憲法上生存権を外国人に保証することは要請されていないといえる。 ただ13条から生存権は個人の尊厳を実質的に確保することに本質があり、外国人、特に公租公課を負担する定住外国人に対し、法律によって積極的施策をなすことは憲法に反しないと解する。

    解説

  • 9

    外国人の公務就任権は保障されるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • まず国民主権が大きくかかわる事情。 旧々説:参政権と同様我が国の政治的施策に深くかかわるとして、認められない。 旧説「当然の法理」:基本的に公権力の行使とよべるものは国民以外に許されるものではない。しかし職業自由の問題として平等権と共に考え、個別具体的に判断。補佐的な業務内容であったり、学術、技術的内容など、統治作用にかかわる蓋然性、程度の低いものは認められる。 自説:一般職の公務はもちろん、裁量がある職務でも、上位監督官による監督を受ける以上憲法の意思として禁止しているとは言えない。制約根拠に過ぎない。 国家意思形成に関係のないものなら外国人の自由裁量がありえない以上国家の自律的統治は害されず、できるだけ許すべき。 ※よって国民主権の要請で一律禁止とせず、職務ごとの多様性を考慮すべき。(厳格な合理性の基準:目的重要性と、手段との実質的関連性にあてはめ)

    解説

  • 10

    外国人の入国の自由、在留権は認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • ・入国自由→認められないと解する  理由:国際慣習法上外国人の入国許否は当該国家の自由裁量に委ねるとし、現行憲法も同じ立場に立つ。 ・在留権→マクリーン事件においては「我が国に在留する外国人は、憲法上我が国に在留する権利ないし引き続き在留する権利を保障されているものではな」いとされ、在留を認めるかどうかは国家の裁量行為とされる。(法務大臣が在留期間更新を許可するかどうかの処分をなすについての裁量行為) しかし、入国についての裁量権の幅と、在留継続についての裁量権の幅は同一次元にあるものではなく、いったん入国を許可したものについての決定の裁量権その濫用が許されるものではないと解する。

    解説

  • 11

    外国人の出国の自由、再入国の自由は認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • ・出国の自由→外国移住の自由22条2項より保障される。  自己の欲する場所に移転し広く人々と接触の機会を得て意見情報の交換を行うという点で個人の人格的生存にとって重要な権利。外国人にも認めるべき。 ・再入国の自由は、森川キャサリン判決において、入国の自由と同様認められず、法務大臣の自由裁量の下にあるとされる。 しかし学説では、入国の際かかる外国人について十分な審査をなしているはずだし、再入国の意思をもって出国することは実質的には一時的海外渡航と同視できるので、22条2項より保障されているとみる。 特に永住外国人である場合、生活の本拠(経済的社会的基盤)を日本国内に有し+祖国に行くことが個人の人格的生存につながる重要な権利であること→日本人と同様の保障を及ぼすべきとする。 ただ国家の安全・福祉の制約を受ける。 この上で法務大臣の不許可処分を受けるとき、この合憲性判定基準とは →法務大臣の裁量は憲法上制約を受ける。個人の人格的生存に関わる重要な人権保障について個人の裁量に任せることは人権保障の意義を没却する。 出国及び再入国許可申請を行う外国人が具体的に我が国の利益公安を害する行為を行う恐れが有り、法定の合理的かつ明確な基準の下に判断された場合のみ、出国再入国申請に不許可処分を下しても違憲で無い。

    解説

  • 12

    未成年者の人権共有主体性は?人権に対する制約は?

    補足(例文と訳など)

    答え

    • まず未成年者は自然人であって人権保障は及ぶ。では人権は成年者と同様保障されるか。 まず人格的自立権の未熟性から自由保障のレベルで制限があり、違憲審査基準はこれを根拠に下がる。 一方地位の合理解釈上の制約根拠として、パターナリスティックな制約、つまり後見的に国家が個人の権利行使を制限しうる。かかる制約は原則許容されないが、表現の自由21条、自己決定権13条は成年者の自己の適切な判断の下に行使することが前提とされ、判断能力未熟な未成年者に無制限に許すことはかえって自らの心身を傷つけかねない。 かといって権利行使能力は実際に行使されなければ得られないし、自律的権利行使はそれ自体に価値をもつ。よって、成熟した判断を欠く行動の結果、長期的に見て未成年者自身の目的達成諸能力を重大かつ永続的に弱体化せしめかねない場合のみ、介入を許すとする。 判断にあたって①判断能力の個別具体的考慮②制限する人権性質③自立にとっての価値、成熟化過程における試行錯誤として許容できるか、が問題となる。 ※かかる制約は自由保障の必要に関わる問題ではない。よって違憲審査基準の上げ下げではなく、基準考察における目的審査の話となるので注意。

    解説

  • 13

    公共の福祉による制約について、12,13条、22,29条の明文「公共の福祉」をどのように解すべきか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • この点、12,13条の公共の福祉を人権外にあって人権を制約する一般的原理と解し、22,29条の規定は特別の意味を持たないとする「一元的外在制約説」があったが、国会の恣意立法によって人権制限を容易に認められ、明治憲法下の「法律の留保」と変わらず妥当でないとされる。 そこで「公共の福祉」とは基本的人権制度の本質から当然導かれる、人権相互の矛盾衝突を調整するための実質的公平の原理であり、すべての人権に内在している制約であると解する。(一元的内在制約説)自由権保障のための自由権制約ならば必要最低限度、社会権保障のための自由権制約なら必要な限度で、認められるものとする。

    解説

  • 14

    公務員の政治活動の自由は認められるか。「構成要素説」

    補足(例文と訳など)

    • 公務員は自然人であり当然に自由権保障は及ぶのがポイント。公務員の地位故に制約が及ぶとすべき。猿払事件における一律禁止から堀越事件への展開に注目。

    答え

    • 公務員も自然人、国民であり21条1項より政治活動の自由が認められる。 しかし憲法は公務員関係の存在と自律性を憲法秩序の構成要素として認め、もって行政の中立性を保たれてこそ行政の継続性・安定性が維持され民主的コントロールが達成される。 よって行政中立性の維持のため公務員の政治活動の自由は必要最小限度で許容されると解する。 (猿払事件判決)具体的には、①目的の正当性②目的と手段の合理的関連性③利益衡量 をもって判断し、公務員の政治活動を職務内容問わず一律禁止とすることを合憲とした。 しかし公務員の地位、職務の内容・性質などの相違その他諸般の事情を考慮して具体的、個別的に審査すべき。 違憲審査基準はLRAが望ましいとされているが、事例に即した基準立てをするように。対違憲審査要素の考慮が必要。

    解説

  • 15

    公務員の労働基本権は保障されないか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 公務員はまず自然人、「勤労者」28条として労働基本権が保障される。 では公務員という地位に基づく特別の制約は許されるか。 憲法は公務員関係と自律性を憲法秩序の構成要素としている(15条、73条4号)し、職務の公共性からすれば労働権行使により職務停滞を招けば国民への重大な影響が考えられるので許されると解する。 しかし職務の性質が多様であることから、労働基本権制限は職務の性質、違いを勘案しつつ必要最小限度に抑えるべき。※全農林警職法事件:①勤務条件法定主義②市場抑制力の欠如③人事院などの代償措置 から一律かつ全面的な争議行為の禁止を合憲としたが、上述述べたとおり要求される職務性質に依る必要最低限の範囲にとどめるべき。 →LRAが通説。他違憲審査要素で基準建て。

    解説

  • 16

    刑事施設被収容者の人権保障とは。「構成要素説」

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 憲法が被収容関係の存在と自律性を憲法秩序の構成要素としている(18条、31条)ことからその維持のため制約をなすこと自体が許される。ただ被収容目的達成のため必要最低限の限度、という制限が付く。 →既決勾留と未決拘留でわける。未決勾留の状態では,無罪推定原則の原則があることから,①憲法上の権利の保障の程度は,一般人と同程度であると考えるべき。よど号ハイジャック記事抹消事件が,「逃亡及び罪証隠滅の防止という勾留の目的」や「監獄内の規律や秩序の維持のため」という制約根拠をあげているのは,②一般人と異なる制約に服することを指摘したのみ,憲法上の権利の保障の程度が低いと述べたわけではない。 既決勾留では矯正監護の必要から自由保障レベルで制限を受け、違憲審査基準も下がる。

    解説

  • 17

    人権規定が私人間にも適用されるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • そもそも人権とは対国家的権利であり、私的自治の妥当する私人間では適用されないとも思えるが、現代における国家類似の規模をもつ社会的権力の登場で、かかる権力から国民の人権を守る必要も認められる。 また憲法は公法・私法を包括した全法秩序の基本原則で、すべての法領域に打倒すべき。 そこで私的自治と人権保障の調和から、民法の一般条項の解釈を通じて、人権規定による補充を行い、ち密な利益衡量を行い私人間の人権保障を図る、という手段が好ましいと解する。(三菱樹脂事件判決)

    解説

  • 18

    26条教育を受ける自由について、外国人にも認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 教育を受ける権利は、本質的に国家に積極的施策を請求する社会権であり、各人が帰属する国家によって実現されるものであるとして外国人に保障が及ばないとも考えられる。 しかし教育を受ける権利は子供の学習権がその背後にあり、かかる学習権には自由権的性質がある。かかる側面としての性質からすれば教育を受ける権利は外国人にも保証されると解する。

    解説

  • 19

    新しい人権はどのような根拠で認められるか。芦部説

    補足(例文と訳など)

    答え

    • しかしいわゆる新しい人権は14条以下で列挙された人権には含まれず、憲法上保障されないのではないか。 思うに人権は前国家的に当然に有するもので、また14条以下の個別的規定は、歴史的に確立してきた人権を注意的に例示したものに過ぎず、社会の発展に伴い新しく生じる人格的利益の保障として憲法13条により認められると解する。 しかし安易にこれを認めるべきではなく、明確な基準なく認めれば裁判所の主観的価値判断により権利が創設されることにもなりかねない。 そこで①個人の人格的生存の不可欠②社会が伝統的に個人の自律的決定に委ねられているものとしてきたこと③多数の国民がしばしば行使し、もしくは行使可能なこと④他人の基本権侵害のおそれがないこと など種々の要素を考慮して決すべき。

    解説

  • 20

    プライバシーの権利はいかにして保障され、その内容はいかに解すべきか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 11条後段、97条にみられる人権の固有性から、憲法上明文がなくとも、個人の人格的生存に不可欠で、他社の権利を害さず社会が個人の自律的決定に委ねていると認められるような普遍的権利は、包括的人権規定と解する憲法13条後段によって保証されていると解する。 そしてプライバシー権は情報化社会において行政機関が情報を握る以上、自由権的性格のみならず個人情報のコントロールを請求する社会権的性質ももつと解する。さすればプライバシー権は人格的生存に不可欠な~権利といえ、13条後段で保障される。 かかる意義からすれば①みだりに公開することを欲せず②公開すると精神的苦痛を与える③私生活上の事実が公表される場合、プライバシー権は害されているといえる。

    解説

  • 21

    未成年への性犯罪者の情報開示「情報公開請求権ー表現の自由21条」VS性犯罪者の「プライバシー権ー新しい人権13条」

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 性犯罪から13歳未満の子供を守るための親権者による情報収集が目的。 この点子供は身体的・精神的に発展途上にあり性的犯罪で被る身体的後遺症や精神的ダメージは、一度受ければ回復困難であり成人によりも深刻。さらに性的犯罪では子供は意味が分からず被害者となる場合も多く、抵抗することなく事後に明らかにならない場合も相対的に多い。 よって事前に、かかる子供を特別に守る必要性は大きい。 一方で情報、特に顔写真は個人特定に十分に過ぎ、社会からの偏見の目、ひいては社会復帰の困難が避けられない結果となる。さすれば性犯罪者は自立構成の道が断たれ、法の期待しない制裁が加えられる。また開示請求適格の限定についても、情報社会においては容易に流出することが考えられほぼ全面開示を同義、意味をなさない。 ○これら2つを衡量すると、確かに未成年者への性犯罪防止の必要は認められるが、あくまで防止、事前的措置であり、同様に永久に復することのできない、犯罪情報の流出という不利益はかかる利益を超えると解する。みたいな

    解説

  • 22

    「法の下の平等」の意味とは。法規も平等権違反となるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 法の下とは、法を施行し適用する行政、司法権が国民を差別しないという法適用の平等のみならず、立法、つまり法そのものの内容の平等も意味すると解する。なぜなら憲法は10章、81条に見られる法の支配の理念の下立法者をも拘束するし、法内容の平等なければ、13条前段で保障される個人の尊厳を無為に帰す危険もあるからである。 また、13条を受けて14条が規定されていることからも、個人の事実的、実質的差異を基礎に、同一事情、条件下での均等な取扱いを保障し、合理的差別を禁ずるものではないと解する。

    解説

  • 23

    平等権における違憲審査基準とは。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 法の下の平等は,自分と国家の2者だけでは成り立たず、審査は,基本的には別異取扱い→正当化という2段階に整理される。つまり第1段階として比較対象を明確化し、取扱いにおいて自らに不利益が生じていることを言わなくてはならない。そして第2段階正当化においては区別の基礎となる目的の正否、手段としての適合性、相当性を指標に再構成。 違憲基準の選択要素は①差別基礎の性質(①-ⅰ脱却可能性,①-ⅱスティグマ(劣性烙印、民主的過程を機能不全にする)の有無),②差別により制約される利益の性質・程度,③立法裁量の有無・程度の3要素。14条後段列挙事由にあたるかは①の問題となる。 通説は列挙事由を厳格審査、精神的自由権や比肩すべき派生権はLRA、経済的自由の積極目的規制は実質の基準、消極目的なら合理性の基準とするが審査密度はお好みで。

    解説

  • 24

    再婚禁止期間規定(民法733条)の違憲性について。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 性別という差別的取扱い事由、制限の程度、立法府裁量の有無から厳格な基準で違憲審査。 目的は、嫡出子の推定が重なる期間を防止するため、というのは772条2項によって前婚解消後300日以内、後婚成立後200日後においては、それぞれ母から生まれた子は夫に嫡出の推定が及ぶが、もし前婚から時をまたずしてすぐに後婚に移れば、この期間が重なり、その重複中に生まれた子供は前の夫か今の夫かどちらの子か嫡出の推定が定まらない結果となるのである。よって再婚の禁止期間を設けている。 つまり子供の、身分上の不安定を解消するための規定であり、DNA鑑定などの科学技術も、まだまだ一般的に受け入れられていると言えず、父の確定はかかる法律に頼る場合は依然として多いし、子の養育に関する父親の重要性、更に離婚、再婚が増加し家庭環境が複雑化する昨今、目的は必要不可欠といえる。 △しかし前述の重複期間は、重婚が禁止されている以上100日である。つまり前婚解消後101日目からは後根の相手である夫にのみ嫡出の推定が及び、これで十分である。しかしかかる規定では6か月再婚が禁止されており、つまり手段として相当程度とは言えない。

    解説

  • 25

    謝罪広告の強制は思想良心の自由19条に反し違憲ではないか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 思うに思想良心とは、世界観、人生観等の個人の人格形成に必要な、もしくはそれに関連のある内面的精神作用。事物の是非、善悪の判断は含まないと解される。 したがって謝罪広告の強制は必ずしもかかる自由を侵害しない。

    解説

  • 26

    政教分離(89条、20条1項後段、3項)違反をどのような基準で判断するか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 89条の性格を戦前において国家的行為と宗教の結びつきが民主政の根拠を没却し機能不全に陥らせたことへの歴史的反省と捕え、制度目的を信教の自由保障強化、民主主義の確立発展、国家と宗教の共生堕落を防ぐこととし、もって信教の自由の本質的内容内心の自由として、保障されるもの。ただし国家と宗教の分離を形式的に一切否定することは現状逆差別を招く。福祉国家理念の要請のため一定限度認めざるを得ない。 国民側に有利(厳格な基準):レモンテスト①国家的行為の目的が世俗的であり②行為の主要な効果がある特定の宗教を援助、助長or抑圧するものでなく③国の行為と宗教の間に過度の関わりがない事、この全てを満たすことが合憲要件。 国家に有利(緩やか):目的効果基準 ①場所②一般人の宗教的評価③意図目的、宗教的意識の有無、程度④一般人に与える効果、影響など社会通念に従い、行為の目的が宗教的意義をもちその効果が宗教に対する援助助長又は抑圧になるか否か客観的判断。(津地鎮祭事件判決)

    解説

  • 27

    89条における宗教上の組織もしくは団体とは?

    補足(例文と訳など)

    • 箕面忠魂碑訴訟の判例
    • 政教分離原則違反の判断基準をもって考慮する。判例ではレモンテストでなく目的効果基準。

    答え

    • 憲法20条1項後段にいう「宗教団体」、憲法89条にいう「宗教上の組織若しくは団体」とは、宗教と何らかのかかわり合いのある行為を行っている組織ないし団体のすべてを意味するものではなく、国家が当該組織ないし団体に対し特権を付与したり、また、当該組織ないし団体の使用、便益若しくは維持のため、公金その他の公の財産を支出し又はその利用に供したりすることが、特定の宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になり、憲法上の政教分離原則に反すると解されるものをいう。

    解説

  • 28

    表現の自由の保障により、文言審査において法令違憲とできるのはいかなる場合?

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 表現の自由の規制立法のもつ萎縮的効果に鑑みその内容は明確でなければならず(明確性の原理)漠然不明確な法令は原則としていけんむこうとすべき(漠然性故に無効の法理)。そして判断基準は、通常の判断能力をゆうする一般人が、具体的場合に特定の表現行為がかかる規制対象になるか否か、法令から読み取ることができるかで決するべき。

    解説

  • 29

    知る権利は憲法上保障されるか。その性格は。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 21条1項は、文言では送り手の自由保障に限られるように思えても、趣旨は表現を通し個人の人格形成発展という自己実現、立憲民主主義に自らを組み込み維持発展させる自己統治にあることから、情報の自由な流通を保障していると見え、また現代社会ではメディア独占で多くの国民が受け手側に立つことが多く、情報の多数も国家に集中している。 そこで21条1項を再構成し、国家に自由に情報を受け取ることを干渉されず(自由権的性格)、さらに国家に情報開示請求ができる(参政権的性格、社会権的性格)、複合的性格を持つ権利として、知る権利が認められると解する。 さまざまな事実、意見を知り、初めて政治への有効な参加、社会生活における地位確立が可能だから。 ※しかしプライバシー権の侵害の危険を含み、具体的法規(情報公開法)なくして認められない、抽象的請求権と解する。

    解説

  • 30

    パブリックフォーラム論とは?比較衡量でなく、違憲審査基準として落とし込むには?

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 表現の場なくして表現の自由保障は実現できない点、一般公衆が出入りできるPubricForumは効果的表現の場として、有効な機能を果たす以上、かかる場所における表現の自由は特に保障すべきとする考え。 まず表現の自由などの規制について違憲審査基準を立てる。そして手段の適合性・必要性につき、①表現の場所②方法・態様③配布の態様④他の手段の存否 などをもって、公共の福祉との対立(ミニマムな衡量)を調整すればいい。

    解説

  • 31

    アクセス権とは。どのような保障が及ぶか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • マスメディアに対して、自己の意見発表の場を提供することを要求するもの。では21条1項の一環として保障されるかは明文がないので問題となるが、マスメディアの独占、情報化によって受け手側に固定化されてしまった国民の大多数が、送り手側に立てるかかる権利は表現の自由に資するし、受け手側の国民の知る権利にも資する。 反面、マスメディアは負担を強いられ、批判的言論を差し控えようとする萎縮的効果も認められるので、間接的にメディア側で表現の自由が侵害されかねない。 よって成文法を根拠としない限り具体的権利として認められない。

    解説

  • 32

    営利的な表現の自由(広告表現の自由)が認められるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 営利的な表現活動であっても、国民一般が消費者として広告を通じて様々な情報を受け取る重要性に鑑みれば、一般の言論の自由と同様に解すべき。 公共の福祉による制約については、自己統治としての意味合いが少なく、経済的自由の側面を有する点、立法府の裁量をある程度みとめ、違憲審査基準において一段階緩やかにするということが考えられる。 マスメディア側から語るなら、自己統治の意味合いが希薄という雛形は微妙。

    解説

  • 33

    取材の自由は保障されるか?

    補足(例文と訳など)

    • 問題になったのは、警察による証拠としての差押。判例(日本テレビ~差押事件)では、判例は、検察官ないし警察官による~の差押は公正な裁判の実現の要請から不可欠なものとし「適正迅速な捜査の遂行という要請がある」ことを要件に、合憲とした。裁判所による差押はまた別問題。

    答え

    • まず、前提として報道する自由は認められるか。本来表現の自由は、思想や意見の表明を保障するものと解されてきた点、報道は事実を伝えることである以上保証範囲から外れそう。しかし報道には報道内容の編集という知的作業が含まれ、効果として国民の知る権利に奉仕する以上、重要な意味をもつ。よって21条1項で保障される。 では取材の自由は含まれるか。判例(博多駅事件)では21条の精神に照らし十分尊重に値すると述べたにとどまる。 しかし報道は、取材、編集、発表という一連の行為で構成され、取材は前述のとおり保障される報道の自由の前提となるもの。よって取材の自由も報道の自由の一環として積極的に保障すべき。ゆえに21条1項で保障されると解する。

    解説

  • 34

    事前抑制の理論とは。公職選挙の候補者に対する表現行為への事前抑制は合憲か。(北方ジャーナル事件判決)

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 違憲審査基準の判断要素、「制約の態様」についての話。表現行為への事前抑制は①表現内容への公の批判の機会が失われ、もって自己実現、自己統治が達成できない②規制範囲が広く、濫用の恐れがある③事後的制裁よりも抑止的効果は大きい ことから厳格な要件でのみ許容されるもの。 後段については、公共の利害に関すること、私人の名誉権に優先する社会的価値があることから特に表現行為を制約することは許されにくくなるともいえる①表現内容の不真実もしくは専ら公益計る目的でないことが明白②かつ重大にして著しく回復困難な損害を被害者に与えるおそれがある場合、事前差し止めを許すとした。(仮の差し止めには当事者の手続保障として、主張立証の機会を与えるべき)

    解説

  • 35

    教育の内容を決定する権利の所在は誰にあるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 教育内容を国が関与・決定すべきとする見解、また親、そしてその委託を受けた教師にあって国は条件整備のみ権能を有するとする見解があるが、国へ作為要求し、一方で学習権を国の侵害から保護されるという教育を受ける権利としての性質からすればどちらも極端に過ぎる。 確かに教師は最終的に現場において教育の実施を行う者で、26条の権利保障を実効的たるものにすべく教育内容の決定において一定の権限を認めざるを得ない。 しかし、児童は自ら教育内容を批判する能力に乏しく、更に学校・教師の選択肢は狭く、全国的に一定水準の教育を実現する必要がある。これらのことから、国の関与・決定もある程度認めざるを得ない。そこで原則教育内容に関する教師の決定権を認めつつ、国も必要かつ相当と認められる範囲において教育内容を決定できるとすべき。(旭川学テ事件)※ただし教育に政治的影響が及ぶ危険に鑑み、国の介入はできる限り抑制的にすべきで、子供が自由かつ独立の人格として成長することを妨げるような国家的介入は許されないと考える。また国及び教師も、あくまでも子供の学習権の充足を主眼として権能行使の義務を負う。

    解説

  • 36

    経済的自由に対する規制の合憲性判定基準について。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 経済的自由への制約は性質として経済・社会について高度な次元の思考が存在するもので、政策的な問題として立法府の裁量は尊重されるべきであるし、不都合が生じても民主政の自己治癒によって修正することも可能である。故に司法が民主政に介入すべきでない。よって違憲と判断する基準は、比較的緩く置くべきであると解する。 そして福祉国家理念に基づく国家の積極目的規制であれば、政策の当否は個人の尊厳を実質的に確保するため、実体的に判断する必要がある以上、国政調査権(62条)を有する立法府の判断は更に重きを置くべき。(緩やかな基準) しかし国家が、消極目的、つまり国民の生命・健康に対する危険を防止・緩和するためなした規制なら、実態に即した政策的判断は不要。比較的立法府の思考への介入は許されるべき。そこで(実質的基準)を用いるべき。 ※しかし両質併在目的を有したり、どちらにも及ばない国家財政維持目的など、かかる相対的な区別では判断できない事例もある。そこで2にあるように、規制の態様を考慮。全部規制(許可制にして職業選択の自由を制限など)の場合には、積極目的でも厳しく解すべき。

    解説

  • 37

    立法行為、立法内容の違法は国家賠償法1条1項「違法」となるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 在宅投票事件判決では①立法行為に関する国賠法上の「違法」は国会議員の立法過程における行動が個別の国民に対して負う職務上の法的義務に違背するかの問題で、立法内容は関係ないし、②51条より立法につき政治的責任を負うが、個別の国民の権利に対応した義務を負う物でなく、立法内容が憲法の一義的文言に違反しているのにあえて立法を行ったような例外的な場合を除いて「違法」とならない、とした。 しかしこれでは事実上立法行為の違憲性を国賠法で争うことはできず、国民にとっては最も簡易な方法である以上妥当でない。①について、立法行為自体、その内容は観念的な区別に過ぎないし、②51条の趣旨は国会議員の自由な言論保障と、職務遂行上の制約を緩和することにあり、立法府の違法行為責任を国が負わないとする意味ではない。 よって「違法」となる。

    解説

  • 38

    飲酒の自由、喫煙の自由はどのように保障が及び、規制はいかにして違憲とすべきか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 13条「幸福追求権」=個人の人格的尊厳の保障範囲内として述べるしかない。 判例は保障されないとしてしまってる。:タバコは生活必需品とまでは断じがたくある程度普及率の高い嗜好品に過ぎず、喫煙の禁止は愛煙者に対しては相当の精神的苦痛を感ぜしめるとしても、人体に直接損害を与えるものではない。 →これでは回答が短くなるので、憲法保障の程度という違憲審査基準の設定要素の問題として「人格的生存の中核をなす行為とは言えない」と述べ、基準を緩く解し、平等原則、比例原則で考えてみる。

    解説

  • 39

    29条1項、2項、3項の関係性について、私有地の市場価格より低い価格での収用と関連して論述せよ。

    補足(例文と訳など)

    • これは通説だけど芦部説もチェックしてほしい。

    答え

    • 29条1項は私有財産制の保証と併存し、各個人の有する個別的・具体的財産権保障を認める規定。(13条個人の尊厳確保に不可欠であること、文面上から) まず土地収用に関して具体的状況に鑑み、違憲審査基準を立て合憲性を判断する。 2項では一般的な公共の福祉には無補償で許されることを前提に、3項において「特別の犠牲」(当該財産権の受忍すべき社会的拘束以上)を特定人に課する場合は「正当な補償」が及ぶとした。そこで①侵害行為対象が特定人(⇔一般人)②侵害行為が財産権の本質的内容を侵害する程に強度か の2つを総合的考慮すべき。(通説)土地収用はこの点かかる要件を満たし、補償を要するものとなる。(芦部説は①要件が、相対的区別であること、土地所有権の受忍すべき社会的拘束が時代変化をとげたことを理由に不要としている) →そして正当な補償の内容について。 本質が平等原則(個人負担とせず国民一般の負担に転化させること)にあり、これを全うするには全額を補償すべき。 また、全額補償は29条3項が救済規定であることからこれを根拠に直接請求できると解する。

    解説

  • 40

    海外渡航の自由は憲法上保障されるか。居住移転の自由の法的性格は。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 憲法が永住のための出国を保障しながら旅行のための出国を認めていないと解するのは不合理、また22条は国内に関連するものを1項、外国については2項で定めたと読み取れる。よって22条2項の「外国に移住」する自由として、海外渡航の自由が保障されていると解する。 <後段>資本主義経済の基礎的条件を整備する自由として沿革的に経済的自由の一つとされてきたが、①身体の拘束を解く意義を有する点人身の自由と密接に関連し②現代では広く知的な接触の機会を確保するため不可欠な事由である、よって精神的自由の要素が併存した複合的性格の人権と解する。

    解説

  • 41

    31条(適正手続き)は行政手続にも適用、類推適用されるか。文理から刑事手続を予定していることから問題となる。

    補足(例文と訳など)

    • ※前提として、法の支配の理念の下、31条は手続きの法定を要請するだけの規定ではなく、実体の法定、及び手続・実体双方の適正を要求するもの、と解する。

    答え

    • 今日の行政国家現象の下、行政活動はより広汎に国民生活のあらゆる分野に及び、人権侵害の可能性もそれだけ高まっていると言える。とすれば、適正手続の要請には刑事手続のみならず行政手続もかかるものと解する。 限界:行政手続は刑事手続と違いその目的に応じて多種多様であるし、円滑・迅速な行政実現の要請がある以上、これを刑事補償と同一に解することはできない。 33条、35条など詳細規定がある以上31条は具体的には告知・聴聞の機会を与えることを保障するものといえる。 そして告知・聴聞の必要の判断基準は、 制限を受ける権利利益の内容・性質、制限の程度、処分により達成しようとする公益の程度、緊急性などを総合考慮して決すべき。(成田新法事件判決に同旨)

    解説

  • 42

    35条、38条は行政手続きにも保証されるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 行政国家現象より、同様に行政手続きにも適用すべき。 35条(令状主義)は私生活の本拠たる住居等への侵入には令状を要するとする規定、川崎民商事件で問題に。①目的が刑事責任追及にある②一般に刑事責任追及の資料収集になる③強制の度合いが強い(④検査としての必要性)、という要件を課しているが、補償を無意味にしかねないくらい狭くなるので「刑事手続きに移行する可能性」のみでよいと解する。 38条(黙秘権)は人間性に対する配慮、自白偏重による人権無視を防止するための規定、同様に川崎民商事件で問題となった。 「刑事責任追及のための資料収集に直接結びつく作用」を有しているのなら黙秘権の保証が行政活動にも及ぶとしたが狭きに失する、「目的が重要な公共的利益に関わり、目的達成のために当該措置が必要不可欠」といえる限りで保障が及ばないにすぎない、と解する。

    解説

  • 43

    生存権①25条の性格についてプログラム規定説とは。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 判例はプログラム規定説をとる。 すなわち25条は、国政の方向として、立法に政治的・道義的な指標を示すのみであって、その実現は立法府の裁量にすべて一任されるのであり、具体的な作為義務を定めたものではないとする見解である。 かかる見解の根拠としてあげられるのが①まず現状の資本主義においては、自助原則が妥当し、生存権を具体的請求権とする前提がないこと②またかかる生存権の実現には国家予算を積極的に投じなければならないが、かかる政策は国家の財政に関わる問題で国の裁量にあること③生存権を明文化した規定が認められないことである。 しかし①そもそも生存権の趣旨として、資本主義社会において生まれた矛盾を解消すべく、福祉国家を実現するため憲法が特別に規定したのであって、資本主義社会の自助原則によって生存権を否定するのは背理である。②についても、生存権の憲法上の保障として上述の趣旨が認められる以上、その予算についても憲法が拘束するもの。国家は生存権を保障すべく予算を組む義務を負い、財政の面から生存権の実質的保障を否定すべきでない。③更に、25条の明文で「権利」と明記されており、法的権利の行使として認めるべきである。 よって妥当な説とは言えない。

    解説

  • 44

    生存権②プログラム規定説を否定し、生存権の法規範性を認めたとして、25条の性格をいかに解すべきか。生存権保護目的立法の不作為が違憲となるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 生存権が法的権利であるとしてかかる規定を根拠に具体的請求ができるか。 この点、国会が生存権を具体化する立法を行うべき法的義務を有し、従わない場合立法不作為の違憲確認訴訟をなすことが出来るとする見方もある。(具体的権利説)しかし現行法上、手続が規定されていない以上、立法不作為の違憲確認訴訟は認めることができない。 ○思うに生存権内容である「最低限度の生活」は抽象的、文化・政治・経済情勢によって予算の枠内で相対的に決せられるもの。 さすればかかる判断は裁判所が行うよりも、国政調査権など情報収集能力を有し、実体に即した判断が可能で、かつ国民の代表者の討議を経て決することのできる国会が行うことが望ましい。 したがって生存権は25条を直接の根拠に給付請求ができる具体的権利でなく、国会の立法を待って初めて具体化するもの、すなわち抽象的権利であると解する。(抽象的権利説) もっとも、生存権を具体化する法律がある場合、生存権が具体的権利となっている以上、かかる法律の改廃処分については、生存権への侵害が観念でき、違憲無効を主張できると解する。 またいかなる生活が「健康で文化的な最低限度の生活」かは特定の時代の特定の社会においてはある程度客観的に決定できるので、具体的立法が存在しない場合でも国賠請求を認められると解する。

    解説

  • 45

    生存権に対する制約の違憲審査基準はどう解すべき?

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 生存権の保証にも公共の福祉の制約が及び、財源の有限性によって、国家の裁量としての政策的判断を受忍しなければならないケースもある。ではその判断基準をいかに解すべきか。 制約の程度・態様を考える。(一部・直接・事後) そして立法府の裁量については、前述のとおり、生存権保障について高度な政策的判断を要する以上広く認めるべきで、司法の介入は控え目にすべきと解する。しかし生存権の内容も「健康で文化的な最低限度の生活」を求める権利、「より快適な生活」を求める権利に分けられ、前者については何が「最低限度」かの判断は比較的裁判所にも容易なものであるため厳しく基準を立ててもよい、とする方が、更に基準の明確化の要請に資すると解する。

    解説

  • 46

    環境権について、その憲法上の位置づけは?(プライバシー権とかぶってる)

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 「新しい人権」の一つ。「新しい人権」とは14条以下の列挙人権とは別に、社会変化に伴い新たに憲法上の権利として主張されてきたもの。環境権は高度成長期以降の急激な環境破壊・公害発生増加に伴い主張された、かかる権利の典型例。 ○では新しい人権とは、憲法上どのような保障を受けるか。 思うに、憲法上明記のない人権については保護する余地がないとも思われるが、11条後段97条において人権の固有性、前国家性が認められる以上、社会の発展に伴う新たな要請のためにも新しい人権の保障を認めるべきであって、14条以下の個別的規定は歴史的に既に確立した人権を例示列挙したものにすぎずその他の人権を排除する趣旨ではないと解する。 ただ、安易に認めては裁判官の恣意によって絶対的な憲法拘束力が及ばされかねず、他者の自由を拘束し不利益を与えかねない。そこで個人の人格的生存に不可欠といえ、他者の権利と共存しうる権利でなければならないと解する。 ○根拠条文としては、13条後段の幸福追求権、25条の生存権が根拠になると解する。人間が生存するうえで自然と必然的に関わる以上、良好な環境の教授は人格的生存に不可欠であり、また公権力による積極的な自然環境の保全がなければ健康で文化的な生活の保障は有り得ないからである。

    解説

  • 47

    環境権の裁判上の主張にはどのような問題があるか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 環境権には良好な環境への国家侵害を防止・排除する自由権的性質と、環境実現の為の施策を請求する社会権的性質がある。よってどちらの側面に基づく主張なのかによって、司法裁量の幅が変化するというべき。 ○自由権的側面からは裁判規範性を有すると解する。 ∵個人の生命・健康に取り返しのつかない侵害・被害は事前差し止めの必要があるから。また現に存在する良好な環境を前提に、不作為を要求するのみなので、裁判所にとって環境権享有主体、適用範囲が明確であるので司法介入による救済になじむといえるから。 ○社会権的側面では、具体的立法を待って初めて主張が可能といえる。 ∵国に対して環境保全・改善施策を要求する点、問題となる環境、施策の手段、程度を定めるには、社会経済の実体判断を伴う高度の政策的判断を要し、専門家を有し、権限を持つ政治部門の判断は、裁判所の判断よりも尊重すべきといえるから。 ※司法救済が認められようと主張適格は、権利の明確性の観点から、実際に権利を侵害された住民に限られる。

    解説

  • 48

    労働基本権の保障根拠と、その特徴的性格とは。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 契約自由の原則の下、労使間の力の差は必然的に生じ、労働者は使用者に対し不利な立場に立つ。その劣位にある労働者を使用者と対等な立場に引き上げるため、28条において労働三権が保障されている。 この点使用者などの基本的人権に労働権(争議権)は優位するか。29条と異なり公共の福祉制約が明文化されておらず、また権利実効が当然に使用者の契約の自由・財産権を制限することから絶対的優位性を持つと言えそう。 しかし公共の福祉による人権相互調整は依然必要、一方で労働権保障の趣旨として弱者たる勤労者の保護があり、憲法歴史上も権利性を評価されている以上、相対的優位性を持つと解する。 性格として、かかる権利は国民一般に保障されるのでなく、労働者という一定の社会的立場に着目しその保護を目的として保障される権利である。そこで労働基本権を①社会権的性格:国に対して労働基本権保障措置を請求し、国がこれにこたえる義務が生じる②自由権的性格:藤堂基本権を制限するような立法、国家行為を国に禁止する、複合的な権利と解する。更には、③労使関係における問題は私人間の紛争に発展するものであり、かかる場合でも27条、28条が直接適用される。つまり「民事上の権利」という性格も持っている。

    解説

  • 49

    争議権の保障限界をどのように判断すべきか。(憲法の保障を受けるか否かの問題)

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 憲法が28条で争議権を保障した趣旨は、経済的弱者たる勤労者の保護と、憲法の歴史上、社会国家理念に基づいて権利性を評価され保護を受けていたことに鑑みた、ということ。 この趣旨に反しないためには争議行為の目的の正当(勤労者の生活利益に関わるような経済的政治ストならOK)であることと、争議行為の手段態様について、適合性、相当性、対立利益、経緯、使用者等の態度など諸般の事情を総合的に考慮し、その正当性を認められることを持って、28条の保証の範囲内の争議行為といえると解する。

    解説

  • 50

    選挙権の法的性格とは。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 15条1項で保障された選挙権の法的性格は条文からは明らかでないので問題となる。 思うに選挙権は民主制原理の前提である参政権の行使という意味において、権利であることに間違いはない。 しかし公務員という国家機関を選定する権利であり、純粋な個人の権利とは異なる側面をもつ以上、公務的性格をも持ち合わせているといえる。 つまり「国政への参加を国民に保障する」とともに、「選挙人としての地位に基づき、公務員の選挙に関与し国家意思形成に関わるべき公務を義務付ける」、二つの性格を併せ持つと解する。

    解説

  • 51

    平等権14条1項は、選挙権について、投票の数的平等(1人1票)のみならず、その投票価値(各票が選挙結果に対して持つ影響力)の平等を保障するか。

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 憲法14条1項にいう「法の下の平等」は選挙権に関しては、国民はすべて政治的価値において平等であるべきとする徹底した平等化を目指すものであって、投票価値の平等も保証されると解する。 では議員定数不均衡によって投票価値に不平等が発生した場合違憲となるか。 思うに選挙法は前述のとおり徹底した人格平等の原則を基礎とし、その価値が1対1からかい離すれば民意が国会に忠実に反映されず、妥当でないと解する。 技術的にやむを得ない場合を除き、1対1から離れないのが原則である。 ※参議院議員については、選挙が選挙区割で、地域代表としての性格を有する以上、2対1以上の格差を許容するという見方もあるが、43条1項にある通り参議院議員も国民の代表、また議員の活動なくとも情報通信網の発達で地域の実情は中央に容易に知れる。故に1対1から依然かい離すべきでないと解する。

    解説

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