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短歌と意味

カード 46枚 作成者: Murasaki (作成日: 2013/11/22)

  • あおによし 奈良の都は咲(さ)く花の におうがごとく 今さかりなり

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  • 1

    あおによし 奈良の都は咲(さ)く花の におうがごとく 今さかりなり

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 桜の花がさきにおっているように、奈良の都は繁栄をきわめていることだ。(万葉集)

    解説

  • 2

    秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 秋が来たと目にははっきりとは見えないけれど、吹く風の音で、もう秋なのだと、はっと気づかされる。(古今和歌集)「来ぬ」=来た。「さやかに」=はっきりと。「おどろかれぬる」=はっと気づかされる。

    解説

  • 3

    朝あけて 船より鳴れるふとぶえの こだまは長し なみよろう山

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 夜が明けて船の汽笛が港いっぱいにひびくと、そのひびきが港をとりまく山々にこだまして、長く長くひびきわたっていく。

    解説

  • 4

    天(あま)の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に出(い)でし月かも

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 大空をはるかにふり仰いで見ると、東の空に月が出ている。あれは春日の三笠の山に出ていた、あの月だなあ。外国で、母国への思いをよんだ歌。「春日」は奈良あたりをさす。

    解説

  • 5

    幾山河 こえさりゆかば さびしさの はてなん国ぞ きょうも旅ゆく

    補足(例文と訳など)

    答え

    • いくつの山川をこえていけば、このさびしさが終わってしまう国があるのだろうか。わたしは、きょうもそんな国を求めて旅を続けている。

    解説

  • 6

    石がけに 子ども七人こしかけて ふぐをつりおり 夕焼け小焼け

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 海辺の石がけに、子どもが七人ならんでこしかけ、無心にふぐをつっている。ちょうど美しい夕焼けで空も海も赤くそまり、子どもたちも赤い光につつまれている。

    解説

  • 7

    妹の小さき歩み いそがせて 千代紙(ちよがみ)買いに 行く月夜かな

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 夕方おそく、妹と二人で千代紙を買いに家を出たが、妹はなかなか速く歩けないので、それをいそがせて月夜の道を歩いていった。

    解説

  • 8

    石(いわ)ばしる たるみの上のさわらびの 萌(も)えいづる春になりにけるかも

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 岩の上を音をたてて流れ落ちる水のほとりに、もうわらびが若芽をふき出している。春になったのだなあ。(万葉集)

    解説

  • 9

    うすべにに 葉はいちはやく萌(も)えいでて 咲かんとすなり 山ざくらの花

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 山ざくらは花よりも先に葉が出る。うすくれないの若葉が真っ先に芽吹いて、山ざくらは、今まさに花咲こうとしている。

    解説

  • 10

    遠足の 小学生徒うちょうてんに 大手ふりふり 往来(おうらい)とおる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 遠足の小学生が、どの子も喜びで夢中になって、元気よく手を大きくふりながら、通りを歩いていく。

    解説

  • 11

    大海(おおうみ)の いそもとどろに 寄する波 われてくだけて さけて散るかも

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 岸に打ち寄せてくる波が、岩にあたって大きな音をたて、白い水しぶきをたてて飛び散っていることよ。(金塊和歌集)

    解説

  • 12

    親馬の 道をいそげば きりにぬれて 子馬も走る いななきながら

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 朝、きりのたちこめた高原の道を親馬がいそぐと、そのあとを、しっとりときりにぬれた子馬が、待ってと言うかのようになきながら、おくれまいと着いていくよ。

    解説

  • 13

    おりたちて けさの寒さをおどろきぬ つゆしとしとと かきの落ち葉深く

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 庭におり立って、けさの寒いことにおどろいてしまった。つゆがしっとりとおりて、深く重なり合ったかきの落ち葉をぬらしている。

    解説

  • 14

    かすみ立つ 長き春日(はるび)をこどもらと 手まりつきつつ きょうもくらしつ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 春がすみの立つ、のどかな春の長い一日を、子どもらと手まりをつきながら、今日もくらしてしまったなあ。

    解説

  • 15

    かめにさす 藤の花ぶさ みじかければ たたみの上に とどかざりけり

    補足(例文と訳など)

    答え

    • かめにさしてある藤の花ぶさが短いので、たたみの上にはとどかない。

    解説

  • 16

    ガラス戸の 外のつきよをながむれど ランプのかげの うつりて見えず

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 外は美しい月夜である。ガラス戸ごしにその月夜の景色をながめようとしたのに、ガラス戸には室内のランプの光がうつるだけで何にも見えない。

    解説

  • 17

    葛(くず)の花 踏みしだかれて色あたらし この山道を 行きし人あり

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 赤むらさき色の葛の花が、踏みにじられて、まだなまなましい色を見せている。こんな奥深い山道を、私のほかにも、すぐ前に通っていった人がいるのだなあ。

    解説

  • 18

    くれないの 二尺のびたるばらの芽の 針(はり)やわらかに 春雨の降る

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 真っ赤な色をしたバラの芽が二尺(約60センチ)ほどのびている。新芽でまだやわらかいとげを、春雨が静かにぬらしている。

    解説

  • 19

    心なき 身にもあわれは知られけり 鴫(しぎ)立つ沢の 秋の夕ぐれ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 俗世間のことを捨てた出家の身にも、このしみじみとしたおもむきは感じられることだ。鴫の飛び立つ沢の秋の夕ぐれのさまを見ていると。(新古今和歌集)

    解説

  • 20

    こどもらと 手まりつきつつ この里に あそぶ春日は くれずともよし

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 子どもらと手まりをつきながら遊んでいると楽しくて、この村里に春の日はくれなくてもよいと思われることだ。

    解説

  • 21

    駒(こま)とめて そでうちはらうかげもなし 佐野のわたりの 雪の夕ぐれ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 馬をとめて、着物のそでに積もった雪をはらい落とす物かげもない。佐野のわたりの夕ぐれのさびしさよ。(新古今和歌集)

    解説

  • 22

    金色(こんじき)の 小さき鳥のかたちして いちょう散るなり 夕日の丘に

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 夕日がさす丘のいちょうの葉が散っていく。その葉は、夕日に照り映えて、金色の小さい鳥がいっせいに舞い降りるようだ。

    解説

  • 23

    死に近き 母にそい寝のしんしんと 遠田(とおだ)のかわず 天に聞こゆる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 死期のせまった母のそばでそい寝をしていると夜もしんしんとふけてきた。この静けさの中、遠くの田で鳴くかえるの声が、まるで天に鳴いているかのようにしみいって聞こえてくる。

    解説

  • 24

    しもやけの 小さき手して みかんむく わが子しのばゆ 風の寒きに

    補足(例文と訳など)

    答え

    • しもやけのできた小さい手をして、みかんの皮をむくわが子のことがしみじみと思われる。風が冷たいこんな寒い日なので。

    解説

  • 25

    白鳥(しらとり)は かなしからずや 空の青 海のあおにも 染まずただよう

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 白鳥はひとりで悲しくないのだろうか。空の青さにも海の青さにも染まることなく、白い姿のままただよっている。

    解説

  • 26

    銀(しろがね)も 金(くがね)も玉も 何せんに まされる宝 子にしかめやも

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 銀や金、それに玉なども、どうして子どもというすばらしい宝におよぼうか、いやおよびはしない。(万葉集)

    解説

  • 27

    田子(たご)の浦ゆ うちいでて見れば真白(ましろ)にぞ 富士の高嶺(たかね)に 雪は降りける

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 田子の浦を通って、見晴らしのきく所に出てみると、真っ白に富士の高嶺に雪が降り積もっていることだ。(万葉集)「田子の浦」=静岡県の駿河湾北西部の浜。「うちいでて」=急に見晴らしのよい所に出て。

    解説

  • 28

    たらちねの 母がつりたる青蚊帳(あおがや)を すがしといねつ たるみたれども

    補足(例文と訳など)

    答え

    • ふるさとのわが家へ帰った夜、年老いた母が青がやをつってくれた。たるんではいたが、すがすがしい気分で寝た。「たらちね」は「母」にかかる枕詞。「すがし」=すがすがしい。

    解説

  • 29

    たわむれに 母を背負いてそのあまり 軽(かろ)きに泣きて 三歩あゆまず

    補足(例文と訳など)

    答え

    • じょうだん半分に母を背負ってみたが、あまりの軽さに、母が年をとったことを思い知らされ、悲しさで三歩と歩くことができなかった。

    解説

  • 30

    父君よ けさはいかにと 手をつきて 問う子を見れば 死なれざりけり

    補足(例文と訳など)

    答え

    • お父様、けさはお体のぐあいはどうですか、とまくらもとに手をついてたずねる子を見ると、この子を残してどうして死なれようか。

    解説

  • 31

    東海の 小島の磯(いそ)の白砂(しらすな)に われ泣きぬれて 蟹(かに)とたわむる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • さすらい暮らしのわが身の悲しさをかみしめながら、とある海岸で蟹とたわむれている。啄木が北海道を転々としていたころに作った歌とされる。「たわむる」=たわむれる。遊ぶ。

    解説

  • 32

    箱根路(はこねじ)を わが越えくれば伊豆の海や 沖(おき)の小島に 波の寄る見ゆ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 箱根の山道をこえると、眼下に伊豆の海が広がり、沖の小島に波が打ち寄せるようすまでが見え、すばらしい景色だ。(金塊和歌集)「わが」=わたしが。「見ゆ」=見える。

    解説

  • 33

    花の色は うつりにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 桜の花も色あせてしまった、春の長雨の間に。それと同じに、世を過ごし、物思いにふけっている間に、私の若さもおとろえてしまった。「ふる」は「降る」と「経(ふ)る」、「ながめ」は「長雨」と「眺め」の、それぞれ掛詞になっている。

    解説

  • 34

    春過ぎて 夏来にけらし 白妙(しろたえ)の 衣ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 春が過ぎて、もう夏が来たと見える。香具山のあたりには、あのように点々と衣がほしてある。(万葉集)「白妙の」は「衣」にかかる枕詞。「天の香具山」は、奈良にある大和三山の一つ。

    解説

  • 35

    馬鈴薯(ばれいしょ)の うす紫の花に降る 雨を思えリ 都の雨に

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 東京のまちに、今雨がしとしとと降っている。ああ、ふるさとにいたとき、ちょうど今ごろは馬鈴薯の花に雨が降っていたなあ。

    解説

  • 36

    ひさかたの 光のどけき春の日に しず心なく 花の散るらむ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 日の光がのどかにさしている春の日に、どうして落ち着いた気持ちもなく、桜の花は散り急いでしまうのだろうか。(古今和歌集)「ひさかたの」は、天地の現象(光・日・星・雨・雲)などにかかる枕詞。「散るらむ」=どうして散ってしまうのか。

    解説

  • 37

    東(ひんがし)の 野にかぎろいの立つ見えて かえりみすれば 月かたぶきぬ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 夜が明け始めた東の方の野に、ほの白く光がさしており、ふり返って西の方を見ると、月はもうかたむいてしまっている。(万葉集)「かぎろい」=明け方に地平線上に見えるあかつきの光。「かえりみすれば」=ふり返って見ると。

    解説

  • 38

    ふるさとの なまりなつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きに行く

    補足(例文と訳など)

    答え

    • ふるさとを遠くはなれて生活していると、ふるさとのなまりがなつかしい。ふるさとからの列車が着く駅の人ごみの中へ、それをわざわざ聴きに行ったことだ。「なまり」=方言。「そ」=それ(なまりを指す)。

    解説

  • 39

    ふるさとの 山にむかいて言うことなし ふるさとの山はありがたきかな

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 久しぶりにふるさとに帰ってなつかしい山々をながめていると、心が満ち足りて何のことばも出てこない。ふるさとの山はしみじみとありがたいことだなあ。

    解説

  • 40

    水ぐるま 近きひびきにすこしゆれ すこしゆれいる こでまりの花

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 水車小屋のそばに咲いているこでまりの花が、水車の回るたびにそのひびきでかすかにゆれている。

    解説

  • 41

    みちのくの 母のいのちをひと目見ん ひと目見んとぞ ただにいそげる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • みちのくのふるさとにいる危篤(きとく)の母、その母の生きているうちにひと目見ておきたい。その一心にひたすら帰郷を急いだことだ。

    解説

  • 42

    見わたせば 花ももみじもなかりけり 浦のとまやの 秋の夕ぐれ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • この海岸の景色を見わたすと、春の花、秋のもみじというおもむきのあるものは何もないことだ。海岸の漁師の仮小屋だけがある秋の夕ぐれのようすのものさびしさよ。(新古今和歌集)

    解説

  • 43

    山里は 秋こそことにわびしけれ 鹿の鳴く音(ね)に 目をさましつつ

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 山里では、秋がとりわけもの悲しいことだ。鹿の鳴く声で夜中に目をさましさましして。(古今和歌集)

    解説

  • 44

    ゆく秋の 大和の国の薬師寺の とうの上なる ひとひらの雲

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 秋も終わろうとするある日、大和の国の薬師寺をおとずれた。青い空を背景に美しい三重の塔が立ち、その塔の上に一片の白い雲が浮かんでいる。

    解説

  • 45

    和歌の浦に しおみちくれば かたをなみ あしべをさして たずなきわたる

    補足(例文と訳など)

    答え

    • 和歌の浦に潮が満ちてくると、さっきまであった干潟がなくなってしまうので、鶴はアシのはえている陸の方へ鳴きながら飛んでいく。

    解説

  • 46

    わが宿の いささむら竹 吹く風の 音のかそけき この夕べかも

    補足(例文と訳など)

    答え

    • わが家の庭先に生えている少しばかりの竹に吹きつける風の音が、何とかすかなこの夕暮れであることよ。(万葉集)

    解説

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